「生誕100年古茂田守介展」、日本橋・京橋で同時開催

洋画家、古茂田守介の生誕100年を記念した展覧会が日本橋と京橋にある二つのギャラリーで開催されています。
長きにわたり、祖父の作品を大切に思っていてくださる皆さまに心から感謝申しあげます。

※以下、不忍画廊(日本橋)のウェブサイトより
古茂田守介(こもだ もりすけ 1918-1960 愛媛県生れ)
1918年、愛媛県道後村(現松山市)に生まれた守介は、東京で画家を志していた兄・公雄の影響で19歳の時に上京、猪熊弦一郎にその才能を認められ、猪熊や脇田和に師事しました。
その後、大蔵省に勤務しつつ絵画の研鐟をつんでいた守介は、絵画を通じて知り合った三歳年下の涌井美津子と1944年に結婚。「一家に二人の絵描きはいらない」として美津子は絵の道を断念しました。
1946年、美津子のすすめで守介は大蔵省を退職し画家に専念。
やがて1950年代になると、抽象絵画への関心が高まり、多くの画家たちが新しい試みに着手しますが、その中でも守介は人体や静物、風景などに独自の静謐で堅固な具象表現を追い求め続け、新制作協会展や個展を通じて、その独自の油彩作品の世界は高く評価されるようになりましたが生来の喘息に加え結核にも罹り、1960年、42歳の若さで惜しまれつつ亡くなりました。

■不忍画廊(日本橋)
http://shinobazu.com/tag/ex180326

古茂田守介生誕100年記念 守介|美津子|杏子 3人展
描かれた少女は・・・誰?
2018.3/26日(月)~4/7(土)  日曜休廊  11:00~18:30

同展では祖父の作品のほか、祖母・古茂田美津子(洋画家)と母・古茂田杏子(銅版画家)の作品も展示されます。
画家家族3作家による「描かれた少女」をテーマに構成する企画展です。
以下、母が本展覧会に寄せたメッセージです。

描かれた少女は…誰?
それは私です。たしかにあの時、アトリエに呼ばれて「じーっとしててヨ。」と言われ、しばらくは動きたくても我慢して居ました。幼心に〈お父ちゃんの為ならエンヤコラー〉と思う気もありました。「ありがと。もう良いヨ。えらい子じゃ。」と誉められたのも覚えて居ます。
少女の時代は瞬間に過ぎるもの、チャンスを逃さず描き留めておいたのでしょう。
その後十年程で父は他界致しましたが、描かれた「杏子」は今でも私を守ってくれて居ます。
母・美津子は孫を、私は娘を描きました。そしてそれらが“描かれた少女”の〈お守り〉になれば良いナー。と願っています。
古茂田杏子 2018.2/18 記

■ギャラリー川船(京橋)
http://kawafune.jp/2018/0326/0326.htm

生誕100年記念 古茂田守介展
2018.3/26日(月)~4/7(土)  日曜休廊  11:00~19:00

同展の出品リストは同ギャラリーのウェブサイト(上記)でご確認いただくことができます。

古茂田守介webtop

古茂田守介「杏子」 1948年 油彩 F6
(この作品は会期中「不忍画廊」で展示)