4月26日の『朝日新聞』でALS訴訟判決についてコメント

和歌山市が決めた重度訪問介護サービスの時間は短すぎるとして、
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の男性患者が同市を相手に決定の取り消し
などを求めた裁判について、4月25日「訪問介護時間を少なくとも21時間に
増やす」よう義務付けた判決が出ました。

弁護団も「勝訴」と評価したこの判決について、『朝日新聞』から取材があり、
翌26日の朝刊に私のコメントが掲載されました。

◎このコメント以外の感想として、私が感じたことがあります。
そもそも、介護保険制度には「重度訪問介護」のようなヘルパーが
長時間滞在できるようなサービスがありません。

しかしながら、管の管理など医療の処置が必要な場合はなおさら、
家族が医療も介護も背負っている現状があり、家族は外出がままならず、
自分の時間がもてない状況となります。

今年4月の制度の改正で、必要なときに介護が短時間随時で提供される
サービスが始まりましたが、重度の患者・家族には重度訪問介護のような
「長時間」のサービスが必要な人もいるのです。

医療依存度の高い高齢者で在宅医療を行わざるをえない人は
これから増えると予想されるだけに、介護保険制度における
「重度訪問介護」についても考える必要があるのではないでしょうか。

また、障害者自立支援法、介護保険制度の併用ついての「曖昧さ」に
ついて、国として検討するべきだと考えます。