ニッポン放送「ラジオ ケア・ノート」、近日の講演 、「古茂田美津子展」

朝晩肌寒さを感じるようになりました。
芸術の秋、皆さんはいかがお過ごしですか。
私は介護、執筆、講演など、スケジュールの合間に時間を見つけて、美術館や映画館に足を運んでいます(これは一年を通してのことですが)。

10月1日は国立新美術館で行われた「第71回 新制作展」へ。祖母は新制作協会の会員で、同協会で毎年行われる展覧会には100号の大きなキャンバスに描いた作品を発表してきました。1998年にクモ膜下出血を発症してからは出品していませんでしたが、今年は会場が上野の国立美術館から六本木の国立新美術館へ移って初めての展覧会ということで、絵画班の会員が、規定のサイズのキャンバスに新制作協会のロゴマークをテーマにした作品を描き、それが並べて展示するという趣向を凝らした展示がなされました。この展示に祖母も出品しました。

時間をみつけ、私と母が寝た状態の祖母と一緒にペンを持って描いたものです。今年の夏は祖母が入院したこともあり、私と母は展示の締め切り日を忘れてしまっていたのですが、締め切りギリギリで母が気がつき、本来ならば協会の事務局に作品を送付するところ、会場に直接持参して「滑り込みセーフ」で間に合ったのです。展示されたその作品を見て、とても嬉しく思いました
やるか、やらないかーー。
出品しなければ、展覧会を見て、おそらく残念な思いが残ったのではないでしょうか。

□今月の番組
・ニッポン放送(AM1242)「ラジオ ケア・ノート」
ゲスト:介護ジャーナリスト 小山朝子
放送日:1月15日(月)から10月19日(金)
放送時間は午前11時20分頃の予定。
テーマ「訪問介護サービスの現状」

□近日の講演
・10月20日(土)
東京新聞生活セミナー 午後1:30~4:00(受付1:15~1:30)
台東区民会館
主催 東京新聞、台東区、台東区社会福祉協議会

・10月22日(月)~24日(水) 
第64回 全国老人福祉施設大会 <岩手大会>
24日 シンポジウム 徹底討論『介護刷新!』シンポジスト
https://www.roushikyo.or.jp/
※私が登壇するのは同大会の3日目の全体会ですが、できれば全日程参加し、参加者の皆様のお話を伺いたいと思っています。

□古茂田美津子展 -洲之内徹没後20年-

2007年10月16日(火)から10月28日(日)まで、東京・渋谷にて「古茂田美津子展 -洲之内徹没後20年-」が開催されます。

古茂田美津子は1998年にクモ膜下出血を発症しましたが、2001年に目黒美術館で開催された展覧会では不自由になった手で描いた作品も発表しました。
「古茂田美津子展」は発症後に行う初めての個展で、発症前の作品が展示されます。

「古茂田美津子展」は、洲之内徹氏(1913-1987)の没後20年にあたり、氏が愛した作品を同時期にさまざまな画廊で展示する企画展の一環として行われます。

洲之内徹氏は松山市生れ(古茂田守介と同郷)の美館評論家で現代画廊の画廊主です。「芸術新潮」に「気まぐれ美術館」を連載するなどの執筆活動を行い、芥川賞候補になること三回、多くの読者を獲得し続けました。小林秀雄氏や白洲正子さんもその才能を高く評価していたといいます。

古茂田守介と古茂田美津子は、その洲之内氏に愛され、コレクションされた作家としても知られています。古茂田美津子は現代画廊で7回個展を開きました。洲之内氏の執筆作品のなかには、古茂田守介と古茂田美津子の絵をテーマにしたものもあり、そのなかには、文章の最後の「オチ」で、母とまだ幼かった私が登場する作品もあります。
現代画廊に訪れたのは私がまだ幼いときで、手動式(?)のエレベーターがある古いビルのなかにあったことを覚えています。
幼かった私は洲之内さんには可愛がってもらい、「温かな」印象が今も残っています。

古茂田美津子展 -洲之内徹没後20年-
○日時
2007年10月16日(火)から10月28日(日)まで
午前11時-午後7時 22日(月)は休廊

○場所
ゆーじん画廊
〒150-0002 渋谷区渋谷2-19-15 宮益坂ビル2階

古茂田美津子展が開催されるにあたって、「ゆーじん画廊」の画廊主である和田章一郎氏が、展覧会の案内状に以下のような言葉を寄せています。

■画廊から ゆーじん画廊主 和田章一郎

 美津子さんは現在85歳。クモ膜下出血、脳梗塞を患い体の自由と声を失ったが家族の献身的介護に支えられ、アトリエの置くのベッドで静かな療養生活を続けている。
 美津子さんは画家古茂田守介と結婚。画業を中断するが守介の没後(42歳)、再び絵筆をとり、守介の絵を愛した洲之内徹主催の現代画廊での7階の個展を始め、新制作展、個展を意欲的に作品を発表してきた。
 樹木、猫、静物、人形、裸婦などの主題を柔らかな中間色と繊細なマチエールで小品に描き、大作では幼少期の記憶からお化け屋敷やサーカスといった主題を不思議な物語空間に構成する。そこには可笑しくて怖い、無意識的空間が展開している。
 美津子さんの絵に興味を持ち続けた洲之内徹没後20年の企画展。ご高覧下さい。

私の祖父母と母の展覧会の情報は以下のブログでもご覧頂けます(アドレスを変更致しました。恐れ入りますが、以下のURLから内容をご欄頂けますようお願い申し上げます)。

祖父母のブログ
「COMO ~古茂田守介、古茂田美津子のアトリエから~」
http://morisukemitsuko.blog111.fc2.com/

母のブログ
「古茂田杏子の画室から」
http://comodakyoko.blog113.fc2.com